「世界一美しい海岸」といわれているところがイタリアにあります。
その名も「アマルフィ海岸」。
イタリアのこの辺です。イタリアのサンパニア州サレルノ県。
アマルフィという名はギリシャ神話に出てくる英雄ヘラクレスがつけたと言われています。
ヘラクレスが生涯愛した妖精が亡くなった際、この世で最も美しい土地に彼女を葬りたいと考えた場所こそがここで、彼女の名前にちなんでアマルフィと名付けたのだとか。
このアマルフィ海岸は1997年にユネスコの世界遺産に登録されました。
2009年にはフジテレビ開局50周年記念作品として作られた、この地を舞台にした映画『アマルフィ 女神の報酬』が公開され、アマルフィ海岸がより一層注目されるようになりました。
海洋都市国家として栄えたアマルフィの歴史
アマルフィ海岸の中心都市アマルフィが築かれたのは、古代ローマ帝国崩壊のときに、南イタリアから人々が避難してきたのがはじまりです。
現在5000人程の人口ですが、かつてはアマルフィ共和国として栄えた海洋都市国家で、7万人を超える人口を誇っていました。
立地も断崖絶壁に囲まれた海岸で複雑な地形だったため、敵の侵入を阻むのに適していました。
イスラーム勢力との抗争を繰り広げ、東ローマ帝国からカプリ島を嬢渡してもらったほどの功績をあげていましたが、アマルフィが栄えたのはそれだけではありません。
そもそもアマルフィが海洋都市といわれたのは海洋に面しているという理由だけではなく、アフリカや中東との貿易を積極的に行ってきたからです。
北アフリカのアラブで木材を黄金に替え、その黄金を東ローマ帝国であるビザンチンで香辛料や金属製品に替えていました。
いわゆる三角貿易というやつですね。
アマルフィは海洋都市として発展してきた経験をもとに、航海に関する法典「アマルフィ海法」を作りました。
アマルフィ海法には多くの謎が残っているそうで、Wikipediaにも詳細が載っていませんでした。
しかしこのアマルフィ海法は後の色んな海洋に関する法典の雛形として、大きな影響を与えたそうです。
航海で羅針盤を使うようになったのも、アマルフィ海法の影響だとか。
13世紀頃には製紙法がもたらされ、製紙産業も発展しました。
アマルフィを観光する
数ある記念建造物のなかで必ず訪れておきたいところがドゥオーモ(アマルフィ大聖堂)です。
この大聖堂の多面的な建築は海洋都市国家として栄えたアマルフィの栄光の証拠とも言えるかもしれません。
ここにはトルコのイスタンブールの前身であるコンスタンティノープルからイタリアに運ばれた青銅製の扉や、天空の回廊、十字架のキリスト聖堂などがあり、美しい特徴的な建築を感じることができます。
レモンの産地としても有名
アマルフィはレモンの産地としても有名です。
一年を通して温暖で、海風があたって風通しがいい。レモン栽培に適した恵まれた環境だからこそ生まれた特産物です。
町をぶらぶらしているといたるところにレモンや雑貨が。
レモンは色んな料理やお菓子に使われています。
暑い陽射しが照らす中食べたレモンのジェラートは格別でした。
特に有名なのはレモンを用いたリキュール「リモンチェッロ」です。
この地を訪れる観光客によって、ヨーロッパ全土に広まり、今では世界に知られる名産品となりました。
アマルフィを歩こう
アマルフィに行く機会があれば、ぜひのんびりと街の雰囲気を感じてほしい。
複雑な地形を利用して作られたこの街は、アーチ上に家を積み重ねていくように建てられており、断崖絶壁に張り付くように家々が密集しています。
細くて階段が多い路地が複雑に入り組んでいます。(街の外観ばかりで、街中の写真を撮り忘れました。。)
坂道や階段が多いので歩くのは大変ですが、ぜひこの街中を歩いていただきたいです。
温暖な気候と美しい海と街並み、その歴史が世界から多くの人が訪れている理由です。
行きにくいけど、また行きたいなと思いました。ここでゆっくりバカンスを過ごしたいです。
[…] 「世界一美しい海岸」アマルフィにあなたもきっと心を奪われるはず!でも書いてあるように、アマルフィ海岸は本当にきれいなところでした。 […]