ベルギー

初めての一人旅【ブリュッセル編】

3年前に経験した初めての一人旅。行き先はフランス北部の都市リールとアミアン、そしてベルギーの首都ブリュッセルでした。

今回は、初めての一人旅【ブリュッセル編】ということで、ブリュッセル観光の話や予約していたホステルにたどり着けなくて泣きかけた話、クリスマスの時期ならではのライトアップに感動した話などを書きたいと思います。

ブリュッセル観光で世界遺産を見る

アミアンで世界遺産の大聖堂を見て、リールでクリスマスマーケットに初めて行き、そしてブリュッセルにやって来ました。

ブリュッセル
ブリュッセルはパリから電車で数時間で行ける近さです。
島国の日本からすると、電車で簡単に違う国に行けるなんて考えられない。

ヨーロッパはEUに統合されてからこういった国境間の移動がとても容易になりました。

ベルギーの公用語はフランス語とオランダ語です。ベルギーの北の方はオランダ語、南の方はフランス語という風に分かれています。
ややこしすぎる。

ブリュッセルの場合は少し南の方、フランス寄りにあるのでフランス語を話す人が多いですが、オランダ語を話す人もいます。
まぁ観光客が多いので、フランス語だけに限らず、色々な言語が飛び交っています。

そもそも、ベルギーってどんな国と聞かれてもビールとワッフルぐらいしか知らない。ブリュッセルも名前は聞いたことあるっていう程度でした。

今回の一人旅ではなるべく世界遺産を見ようと思っていました。
なぜなら、普遍的価値があるとみなされて世界遺産に登録されるぐらいすごいものなんだから、それを見ておけば間違いないと思ったから。

日本にいるときは、世界遺産とかあんまり気にしたことなかったなー。たぶんすごいものなんだろうぐらいにしか思っていなかったです。

実際、世界遺産のアミアン大聖堂もよかったですし。

なので、ブリュッセルでも世界遺産を見ることを観光のメインにしようと決めていました。
あとは、ビールやワッフルを味わおうかなと。

ブリュッセルにある世界遺産は2つ。
「グラン・プラス」「建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群」です。

グラン・プラスは市庁舎やギルドがある広場で、世界で最も美しい広場のひとつとも言われています。

もうひとつは、「建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群」。
都市邸宅群?邸宅?家?
よくわからないけど、世界遺産なのでここも行ってみることに。

世界で一番美しい広場グラン・プラス

ブリュッセル,グランプラス
ここがグラン・プラス。
ブリュッセルの中心にある大きな広場です。

グラン・プラスはフランスの有名な文豪ヴィクトル・ユーゴーが賞賛した広場として有名で、世界で一番美しい広場っていわれてます。

このときはこの広場そんなに美しい?と思いましたが、クリスマスの時期ということもあり、夜になるとこの広場を囲んでいる建物がライトアップされてかなりきれいでした。
その内容は記事の後半で。

この広場を囲んでいる建物というのは、

ブリュッセル,グランプラス,市庁舎
市庁舎や、

ブリュッセル,グランプラス,ギルドハウス
ギルドハウスです。

ギルドというのは、商工業者の職業別組合のことです。
商人によって組織された商人ギルド、手工業者によって組織された手工業ギルドといった感じで結成され、それぞれのギルドが集合して話し合ったりするための建物がギルドハウスです。

グラン・プラスで特に何をするというわけでもないですが、周辺にはレストランやお土産屋さんも多いですし、ブリュッセルに訪れた人は必ずといっていいほど、この広場に立ち寄ることになると思います。

あとは、定期的に市場が開かれていたり、クリスマス以外にもグラン・プラスでイベントが行われるときがあるので、そのときに合わせて行くのもいいかもしれません。

建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群って一体なに!?

そして、もうひとつの世界遺産、「建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群」を見に行きます。

都市邸宅群といわれても、どのようなものかあんまりイメージできませんでしたが、事前情報でわかったことは、ヴィクトル・オルタという建築家が建築を手がけた数ある邸宅のなかで、4つの邸宅が世界遺産に登録されているということ。

その4つの邸宅というのが、
・オルタ邸
・タッセル邸
・ソルヴェー邸
・ヴァン・エドバルド邸
です。ヴィクトル・オルタによる建築物のなかで、特にこの4つが革新性に富んでいると評価されたそうです。

世界遺産に登録されるくらいだから、さぞかしすごい建築物なんだろうなと期待が膨らみます。

これらの邸宅の場所はけっこうばらばらなのですが、やっぱり見るなら4つとも見たいなと思い、地図を頼りに順番に見に行きました。

最初に行ったのが一番近かったオルタ邸。
もしかしてヴィクトル・オルタの自宅?いきなりメインの場所を選んでしまったかなと思いつつ、オルタ邸があるはずの場所周辺でうろついていました。

すぐ見つかるだろうと思っていたのですが、なかなか見つからない。

普通の建物しかないし、場所間違えたかなと思っていたときに見つけました。

ブリュッセル,建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群,オルタ邸
オルタ邸。美術館になっていましたが、閉まっていました。
外観の写真がないですが、あんまり印象に残っていないぐらいなので、そんなに目立つような建物ではなかったような気がします。

なんかあんまり世界遺産って感じがしないですが、2つ目に期待します。

そして2つ目がこちら。

ブリュッセル,建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群,タッセル邸
真ん中の建物がタッセル邸。
あれ?普通の建物な気が。(おそらくすごい建築物なのですが、自分にはそのすごさがわかる感性が皆無です。)

よくわからないまま中に入ろうとしましたが、閉まってて入れませんでした。

あとから知ったのですが、4つのうちオルタ邸だけが美術館として公開されており、他の3つは私邸なので見れないそうです。

そうとも知らずに4つの邸宅全て行って、扉を開けて中に入ろうと試みました。

ブリュッセル,建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群,ソルヴェー邸
これがソルヴェー邸で、

ブリュッセル,建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群,ヴァン・エドバルド邸
これがヴァン・エドバルド邸です。

全部家。世界遺産ってよくわからない。
けっこう歩き回ったのに家しか見てない。

世界遺産っていうだけで、ろくに調べていなかったので、行く前に調べるって大事だなーと感じました。

建築に興味がある方は見ているだけでも楽しめるかもしれないので、そういう方はぜひ。建築家ヴィクトル・オルタが手がけた家巡りを。

個人的には、ブリュッセル観光は世界遺産を見るよりも、美味しいものを食べたり、お土産屋さんを巡る方が楽しい気がします。

ホステルがなかなか見つからず心細くなった話

タイトルの通りなのですが、ホステルがなかなか見つからなかった話。
予約していて地図で場所も確認していたのに。

ホステルの場所はグラン・プラスのすぐ近く。
細かい路地も多いですが、特に迷うこともなくその場所に着いたのですが、ホステルの名前とか看板が一切なかった。

鍵が閉まっていて、中にも入れない。
でも中から旅行者っぽい人たちが出てくるので、やっぱりここで合ってる?と思いながら、一人の人に聞いてみることに。

ホステルの名前を言うと、何やら色々言われたのですがうまく聞き取れず困っていると、地図を見ながら今いる所と全然違う場所を指差されました。

半信半疑だったのでもう一度近くを探しましたが、他にそれらしいのは見当たらなかったので、言われた場所に行ってみることにしました。

少し離れていたのですが、なるべく移動費は節約したいので歩いて行きました。20分ぐらいは歩いたと思います。

すると大通りに面した建物にホステルらしき看板を見つけたので、ネットで調べたときの地図が間違っていたのかと思いながらホステルの前まで行くと、

ホステルの名前が違う・・・

やっぱり間違ってると思って、再びグラン・プラスに戻りました。
もう一度グラン・プラス周辺の地図をよく確認して、ネットで調べた場所と比較しながら、探し回りました。

しかし、全く見つからず。

ブリュッセル,グラン・プラス
気づけば2時間ぐらい経っていて、あたりは暗くなってきてました。

完全に手詰まりになってどうしよか悩んでると、グラン・プラスでライトアップのイベントが始まりました。

ブリュッセル,クリスマスマーケット
クリスマスマーケットもやっていました。

グラン・プラスで休憩していると雨が少し降ってきて、雨の中ライト・アップを一人で見ていると泣きそうになりました。
助けてくれる知り合いは誰もいないですし。これが一人旅の洗礼かと。

現地の人に助けを求めるにも自分で行動を起こさないと。
一人で心細くなりながらも、人に聞きまくってみようと開き直りました。

何人かに聞いてもわからないと言われましたが、あるお土産屋さんで聞くと、知ってると。
地図で場所を確認してみると、一度行った看板の名前が違うところでした。

やっぱりここなのかと思ってもう一度その場所に行き、今度は中に入って受付の人に聞いてみると、ここだと。

実は、そこのホステルは泊まる場所が2つあって、看板のあるところが本館みたいなもので、最初に行ったグラン・プラスの近くのところが別館みたいなものらしい。(なぜか受付の人の話すことはほとんど理解できた。きっと自分の語学力に合わせて話してくれてたんだろうと思います。)

自分が予約をとっていたのは別館の方だったので、ここで本館でチェックインをして、鍵をもらって別館の方に行ってくださいとのことでした。

なのでチェックインを済まして鍵をもらい、またまたグラン・プラスに逆戻り。
結局は自分が調べていた場所も間違っていたわけではなく。ただ、チェックインする場所が違うところにあったということ。
なんなんだこの仕組みは。

もっとコミュニケーションを図れる語学力があればこんなに苦労せずに済んだかもしれませんが、かなり大変でした。

でもこういうのも今となってはいい経験です。

グラン・プラスの音と光のショー

今回の一人旅で一番感動したのは、グラン・プラスの音と光のショーですね。

ブリュッセル,グラン・プラスの音と光のショー
暗くなり始めるとグラン・プラスに人がだんだん集まってきて、

ブリュッセル,グラン・プラスの音と光のショー
あっという間に広場を埋め尽くすほどの人数に。

ブリュッセル,グラン・プラスの音と光のショー
グラン・プラスを囲んでいる市庁舎やギルドハウスなどの建物がライトアップされて、

ブリュッセル,グラン・プラスの音と光のショー
プロジェクションマッピングみたいな感じで、ライトアップの色が音に合わせて青や紫、赤、ピンクなどに変わっていきます。

※写真だと伝わりにくいので、別の記事で動画を載せたいと思います。

ブリュッセル,グラン・プラスの音と光のショー
グラン・プラスの近くに宿泊していたので、ホステルを出るとライトアップされている市庁舎の一部が見えました。

グラン・プラスで行われるこの音と光を使ったイベントは、クリスマスの時期だけなので見れたのはタイミングがよかったからですが、いい思い出になりました。

ホステル探しで途方に暮れているときにこんなきれいなもの見たら、そりゃあ泣きそうにもなります。

ここでは書ききれなかったこともありますが、初めての一人旅を経験してみて、予期せぬハプニングとか大変なこともあるけど、なんとかなるなと思いました。

短期間であっても、全く知らない場所に一人で行くのって勇気がいりますが、実際に行ってみないと経験できないことってたくさんあるんだなと知りました。

そしてこれが旅を好きになるきっかけにもなりました。

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