街を運河が流れ、水の都とも称されるベネチアは観光地としての評価がとても高く、世界中から多くの観光客が訪れます。
そんなベネチアに行ってみて思ったのは、まるで迷路のような街だということ。
もちろん観光地として人気がある理由も納得のいく、運河のある街の景観はとても綺麗でした。
ただ、狭くて曲がり角の多い入り組んだ路地を歩くと、たちまち迷子になります。
ベネチアの名称について
ベネチアには様々な呼び方があります。
ベネチアといわれることが多いですが、正式な名称はヴェネツィア。
そして英語表記だとVeniceなので、ベニスといわれることもあります。
異名も「水の都」だけでなく、「アドリア海の女王」や「アドリア海の真珠」など色々あります。
ベネチアの主な交通手段は船
ベネチアが位置するのはイタリア北東部。
クロアチアとの間にあるアドリア海の最深部にあります。
ベネチアとイタリア本島を結ぶのは鉄道と自動車専用の橋「リベルタ橋」。
僕はミラノから電車でベネチアに入りました。
島の真ん中を全長約3kmにもおよぶ大きな運河「カナル・グランデ」が流れており、そのほかにも大小様々な運河とそれに架かる橋がベネチアを多くの島々に分けています。
ベネチアに着いてまず気づいたのは、車が全く走っていないということ。
車どころかバスやタクシー、バイクすら見かけませんでした。
なぜかというと、ベネチア市内の主な交通機関は船。
バスやタクシーも全て水上なんです。
ベネチアの市内には車は一切入れず、街の橋は歩行者専用で自転車も禁止されています。
警察や消防、救急も例外ではなく、車じゃなくて船を使うのだとか。
ゴンドラが観光客に大人気
ベネチア名物であり、観光客に人気があるのが「ゴンドラ」とよばれる手漕ぎのボート。
こういう黒い豪華なボートに乗って、ベネチア市内を流れる運河を観光することができます。
近くで見るとかなりの大きさ。そしてかっこいい。
こういう紋章もあります。
至るところにゴンドラがありました。
ちなみにゴンドラを漕ぐ人をゴンドリエーレといい、横縞模様のシャツを着ています。
ゴンドリエーレはイケメンばかり。かっこよすぎます。
ベネチアはまるで迷路だけど散策が楽しい
ベネチアは運河や路地がとても複雑に入り組んでいます。
こういう人通りの多いところもあるんですが、
いつの間にかこんなに細い道を歩いていたり、
気づいたら迷子になっていました。
でも、こうやってただ歩いて散策しているだけでも楽しめるのがベネチアの魅力の一つ。
静かで雰囲気も落ち着いています。
ただ人が全然いない路地を歩いていると不安で全然落ち着きません。完全に迷子なので。
不安に思っていると、小さい運河のところでもゴンドラに乗った人たちが急に現れることもあります。
これはこれでびっくりします。
よく見かけたのが仮面のお店。
ベネチアでは毎年2月に仮面カーニバルが開かれることで有名です。
ベネチア観光の見所
適当に散策しながら、街の中心部であるサン・マルコ広場に着きました。
サン・マルコ寺院、鐘楼、ドゥカーレ宮殿、コッレール博物館などに囲まれているこの広場はお店も人も多くて、かなり賑わっています。
サン・マルコ寺院など少しだけ観光しましたが、
僕は正直ベネチアの迷路路地を散策するのが楽しかったです。
ちなみにこれはカナル・グランデに架かるリアルト橋で、見所のひとつです。
ベネチアは水没してしまうおそれがある
イタリアの人気観光地ベネチアは現在、多くの問題に直面しています。
ベネチアではたまにアックア・アルタと呼ばれる高潮が起こります。
これは大潮・低気圧・シロッコ(アドリア海の東南から吹く風)の3つの要因が重なることで生じるらしいのですが、このアックア・アルタが起きるとベネチアの街中に水が入り込んでしまい、サン・マルコの広場などは水没してしまうといいます。
これが地球温暖化などで海水面が今よりも上昇していくと、水の都ベネチアは水没してしまうのではないかと懸念されています。
もちろんそうならないように対策も考えられていて、アドリア海との間に防波堤を3ヶ所設置する「モーゼ計画」という提案のもと工事もされていますが、環境だったり様々な影響があるのではないかと、多くの反対もあります。
大気や水の汚染など環境問題も深刻化しているからなおさらでしょう。
また、地盤沈下や建造物の老朽化なども問題視されている点です。
ベネチアは大好きな場所のひとつですし、また訪れて綺麗な景観を楽しみながら散策したいので、なんとかこういう問題が解決されて、現在の姿を保っていてほしいです。
ベネチアは安全なイメージがあるけど実際は?
ベネチアはなんとなく治安のいいイメージがあります。
僕が行ったときも、すごい安全な印象を受けましたが、観光地なので犯罪も少なくはないそうです。
特にサン・マルコ広場のように人が多いところや、意外かもしれませんが水上バスなどでもスリが多いのだとか。
ついのんびりしがちで警戒心も緩みそうですが、最低限の貴重品の管理には気をつけておいた方がよさそうです。
もう一度ベネチアに行きたい
ベネチアは本当にいいところでした。
ただ、お金がけっこう高くつくのが、貧乏バックパッカーには辛いところ。
ベネチア周辺のホテルは料金が高く、何日間もいることができないと思ったので1泊だけにすることにしましたが、泊まるところもベネチア本島ではなく、手前の街にあるユースホステルに泊まりました。
ベネチア本島は特にホテル代が高いからです。
そのためベネチアを観光するのは1日のみでした。1日だけでもそれなりに楽しみましたが、ゆっくりできなかったのは残念です。
また、観光客に人気のゴンドラも料金が高いので断念。
お金に余裕があれば、ベネチア市内のホテルに泊まり、2,3日ゆっくり観光しながら、ゴンドラに乗ったりもしてみたいです。
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