ハンガリーの首都ブダペスト中心を流れるドナウ川の西側、ブダ地区の丘にマーチャーシュ教会があります。
高くそびえる尖塔と可愛いモザイクタイルの屋根が印象的。
尖塔は15世紀にマーチャーシュ1世が増築したもので、教会名もこれが由来となっていますが、正式名称は聖母マリア教会といいます。
マーチャーシュ教会が建てられたのは13世紀半ばのことですが、それから複雑な歴史を経て、何度も様式が改装されてきました。
オスマン帝国に支配されていた時代にはモスクとして使用されていたこともあります。
マーチャーシュ教会の歴史
マーチャーシュ教会が建てられた13世紀半ば。
ハンガリー王ベーラ4世の命によって、最初はロマネスク様式で建てられましたが、14世紀にはゴシック様式で建て直されます。
オスマン朝が支配していた時代には、イスラム寺院に改装され、主要なモスクとして使われました。
この時代は教会にとってはまさに黒歴史です。
オスマン帝国の支配が終わったとき、壁の奥に聖母マリア像が隠されていたことがわかりました。そのため、マーチャーシュ教会は「聖母マリアの奇跡があった場所」ともいわれているのだとか。
その後、モスクとして使われていた教会は18世紀にバロック風に改装され、さらには19世紀にネオ・ゴシック様式になりました。
このように、時代の変化とともにマーチャーシュ教会の様式は変わってきました。
漁夫の砦と聖イシュトヴァーンの騎馬像
近くには漁夫の砦もあり、共通の入場チケットもあります。
漁夫の砦については『漁夫の砦は見た目も可愛いがペスト地区を望むビュースポットでもある』をご覧ください。
結局中には入っていないんですが、中には宝物室もあり、王冠のレプリカや16世紀の祭壇なども展示されているそう。
ちなみにあと、近くに聖イシュトヴァーンの騎馬像もありました。
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