『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』という本では、生産性を限りなく高め、時間を有効活用するためにはどうすればいいのか、著者が実践する神がかり的な時間術が書かれています。
この本に書かれている時間術の4つの原則をまとめました。
時間効率を求めるうえで重要なのは集中力です。
- 集中力を中心に仕事時間を考える
- 集中力をリセットして時間を生み出す
- 集中力以外にも時間術を使う
- 自由時間は自己投資に使う
順番に説明していきたいと思います。
集中力を中心に仕事時間を考える
集中力にはリズムがあって、常に同じ集中力を保っていられるわけではなく、集中力が高いとき低いときがあります。
集中力が高い時間帯は朝。
起きてから2,3時間の間は、脳がまだ疲れておらず、脳内が整理されている状態なので、最も脳のパフォーマンスが高いのです。
一方夜は、1日の疲労が蓄積しているので、集中力が低い時間帯です。
朝と夜では集中力に2倍の差があります。
また、脳科学的に最高のパフォーマンスを発揮できる時間帯に、それに合った仕事をすることで、仕事の効率を2倍以上に高めることが可能だといいます。
つまり朝の時間価値というのは、集中力で考えると夜の4倍だということ。
仕事には、集中力を必要とする仕事とそうではない仕事があります。
例えば、集中仕事には、文章の執筆、語学学習、重要な書類作成などが当てはまり、非集中仕事には、メールのチェックや打ち合わせが当てはまります。
文章を書いたりするのは高い集中力が必要ですが、メールのチェックだったり、特に考えなくてもいい単調な作業だと集中力がなくてもできますよね。
朝が最も集中力の高い時間帯であることを考えれば、集中力を要する仕事は午前中にするべきだということです。
そして、集中力が落ちてきた午後に、集中力をあまり必要としない仕事をした方が効率がいいです。
集中力を高めるのには限界があるので、集中力の高い時間帯に、集中力の必要な仕事をする方がいいのに、日本人の多くは、午前中にメールの確認をしたり、非集中仕事から取り組んでいるように思えます。
朝以外だと、休憩の直後や終業間際、締め切り間際などが、集中力が高い時間帯です。
終業間際や締め切り間際というのは、仕事を終わらせなければならないという意識が強く働きますし、もうすぐ終わりだと感じることでやる気が出てくるので、集中力も自然と高まるというわけです。
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集中力をリセットして時間を生み出す
朝が最も高い集中力を発揮できる時間帯で、その集中力を維持するのは難しいといいました。
そのため午後からはいかに集中力をリセットできるかが重要です。
100の集中力を120に高めることは難しいですが、休息をとることによって、70に低下した集中力を90に回復させることは可能です。
集中力を回復させるためには、睡眠や運動はとても有効です。
少しでも仮眠をとることで、そのあとの仕事の効率は上がります。
運動は運動でも、特に有酸素運動をすることで、BDNF(脳由来神経栄養因子)という脳を育てる物質や意欲を高めるドーパミンという脳内物質が分泌されます。
その結果、集中力が高まるのはもちろんのこと、記憶力や思考力など、脳の多くの機能がアップします。
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集中力以外にも時間術を使う
仕事の効率をアップさせるためには集中力を意識することが基本となりますが、それに加えて、仕事術的な創意工夫や仕事の無駄の排除なども同時に行なっていく必要があります。
日本人は勤勉でよく働くといわれていますが、仕事の効率はすこぶる悪いです。
労働生産性という言葉があります。
労働生産性とは就業者一人当たりが働いて生み出す付加価値の割合であり、労働者がどれだけ効率的に成果を生み出したかを定量的に数値化したもの。
簡単に言えば、仕事効率を表す指標なのですが、2016年の統計によると日本の労働生産性は、OECD(経済協力開発機構)加盟34カ国中第22位だったのだとか。
主要先進7カ国(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)の中では、1994年から22年連続で最下位です。
ちなみにアメリカの労働生産性は、日本の1.6倍です。
日本は効率が悪い分、長時間労働という形でカバーしてきましたが、この長時間労働こそが日本の労働生産性を下げている原因ともいえます。
日本は恵まれた国でありながら、自殺率が高いのも長時間労働によるものが大きいので、仕事の時間を伸ばすのではなく、労働生産性が上がれば、おそらく自殺率は低減するはずです。
日本人の労働生産性はまだまだ上げられる余地は十分ありますし、効率を上げて長時間労働から抜け出すことを目指す必要があります。
自由時間は自己投資に使う
仕事の効率を上げて、自由の時間ができたら、その時間は仕事のためではなく、自己投資をしてスキルアップしたり、楽しむために使いましょう。
娯楽には、テレビやゲームといった受動的娯楽と、読書やスポーツ、楽器、ボードゲームなどの能動的娯楽があります。
能動的娯楽というのは、自己成長を促してくれるので、娯楽に時間を使う場合は能動的娯楽に使った方がいいと思います。
今回紹介した時間術を活用して自由な時間が生まれたら、その時間を自己投資にあててスキルアップすれば、仕事効率がさらに上がり、また自由な時間が増えます。
こういうような無限のスパイラルが生まれれば、自己成長もできますし、時間に余裕ができるので理想的だなと思います。
参考書籍
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