世界三大がっかりの一つである小便小僧
ベルギーの首都ブリュッセルにある小便小僧の像マネケン・ピスはシンガポールのマーライオンとコペンハーゲンの人魚姫の像と並んで、観光に訪れた人をがっかりさせる観光名所、世界三大がっかりの一つです。
今では日本を含め、色々なところに小便小僧の像がありますが、ブリュッセルが小便小僧の起源だといわれています。
その由来にはいくつか諸説があります。
まずはブラバント公ゴドフロワ2世が由来となっている諸説から。
1142年グリムベルゲンでの戦いのときに、軍は兵士たちを鼓舞するためにゆりかごに当時2歳だったゴドフロワ2世を入れて木に吊るしたそうです。
するとゴドフロワ2世はそこから敵に向かって小便をして、軍を勝利に導いたのだとか。
もう一つの諸説は、反政府軍がブリュッセルを爆破させようとしたとき、その導火線にいたずらっ子で有名だったジュリアンという少年が小便をかけて火を消したというものです。
こちらの方がけっこう聞く話かもしれません。
ブリュッセルの小便小僧はこの説からジュリアン坊やという愛称がつけられています。
ジュリアン坊と呼ばれる世界三大がっかりの小便小僧がこちら。
なんというか思ったよりも小さいですね。
がっかりさせられる要因として、小便小僧の像がある場所もあるかもしれません。
グランプラスという大きな広場の近くなのですが、少し細い路地の一角にぽつんとある感じです。
がっかりすると言われていても逆にみんな見たがるのか、けっこう人が集まっていますが、人がいなければ小便小僧に気づかず通りすぎてしまいそうです。
この小便小僧の像は季節やイベントによって色々な衣装を着たり、放尿するところから水ではなくビールが出たりするのがおもしろいところです。
かつてフランスのルイ15世が小便小僧の像に衣装を送ったのがきっかけで、世界各地から衣装が届くようになったのだとか。
このときは何も衣装は着ていなかったので残念です。
補足ですが、この小便小僧は度々盗難に遭ったため、初代の像ではないそうで、現在設置されているのは、ジェローム・デュケロワという彫刻家が1619年に製作したブロンズ像だそうです。
小便小僧に便乗して作られた小便少女
小便小僧の像がある場所からグランプラスを挟んで反対側に行くと、小便小僧ならぬ小便少女がいます。
ひそかに有名なそうですが、小便少女なんてまったく知りませんでした。
小便少女の像ジャンネケ・ピスは通行人を楽しませるという目的で、デニスドブリエという人が1995年に作ったものだそうです。
少し入り組んだ道を入っていき、バーなどのお店が並ぶところに小便少女はいました。
小便小僧を見たときのがっかりを吹き飛ばすかのような衝撃です。
少し見にくいのですが、全裸の少女が屈んで放尿する姿を模しています。
見慣れていないせいか、立ちションベンをする少年の姿より下品に見えてしまうのは僕だけでしょうか。
鉄格子で囲まれているのは、観光客が手を伸ばすと届く位置にあって、触る人が多かったためです。
小便少女の方にも観光客が集まって、みんな写真を撮っていました。
小便小僧の像を見ても、小さいしなんかがっかりだなぁと思う人も多いかもしれませんが、小便小僧だけでなく小便少女の像もついでにぜひ見ていただきたいです。
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