旅の本

『旅ガール、地球3周分のときめき』女一人旅のワクワクが詰まった本

著者:田島知華(たじはる)
出版社:廣済堂出版
発売日:2015/12/14

僕がこの本を手にとったのは、2016年にたじはるさんこと、田島知華さんの講演会に参加したときです。

たじはるさんを知ったきっかけはインスタグラム。

可愛くて綺麗な旅写真を見つけ、興味を惹かれました。

自分と年齢が近い一人の女性が、旅を仕事にしているのがすごいなぁと思っていたら、ちょうど近くで講演会があるということで話を聞いてみたいと思い、参加しました。

たじはるさんが旅をするようになったきっかけ

本書にも書かれていますが、講演会で旅をするようになったきっかけを話してくださいました。

たじはるさんが初めて海外一人旅を経験したのは19歳のとき。

おじいちゃんに1年早い成人祝いで、「自分のためになることに使いなさい」と、20万円をもらったのがきっかけだったそうです。

今でこそトラベルフォトライターとして仕事をされていますが、そのときは英語もあまり話せず、地理も苦手で、写真の撮り方もわからない、旅人とは程遠い普通の女の子だったたじはるさん。

そんな彼女は大学で建築を学んでいたこともあり、世界の建築物を自分の目で見てみたいと思い、おじいちゃんにもらった20万円で一人旅をする決意をします。

初めての海外一人旅で旅に魅了されてしまった彼女は、休学せずに旅する女子大生バックパッカーとして、アルバイトでお金を貯めて長期休みのときに海外に行くなど、1年に10カ国ほどまわるようになります。

そういった経験から、旅を仕事にしたいと思い、トラベルフォトライターに。

旅で経験したこと、世界にはこんなにも素晴らしいところがあるんだと他の人にも伝えたいという思いから、本書『旅ガール、地球3周分のときめき』が出版するに至ります。

実際に旅を仕事にしているのもそうですけど、本を出すために出版社にお願いしに行くなど、たじはるさんの話を聞いていると、本当に行動力のある方だなと感じました。

本書には、たじはるさんが一人旅で撮った120枚の写真が紹介されていて、女性らしい可愛らしくてカラフルな写真が多く、たじはるさんが経験してきたワクワク感が詰まっています。

カラフルで可愛い建物や階段

フランスのリクヴィル
たじはるさんの撮る写真はとにかく可愛い。

オランダのザーンセスカンス

南アフリカ共和国のケープタウン

ポルトガルのコスタ・ノヴァ
建物がカラフルだったり、形が可愛かったり。女性ならではの写真だなと思いました。

ギリシャのミコノス島
階段の写真を撮るのが好きみたいで、本書でも度々階段の写真が登場します。

チリのバルパライソ
日本では見かけない遊び心溢れた景観が、うまく表現されているなぁと感心します。

写真は初心者と言っていましたが、どれも綺麗に撮れていて、とても参考になりました。

ポルトガルのアゲダで行われる芸術祭アンブレラ・スカイ・プロジェクト
本書の表紙にもなっているのが、カラフルな傘で埋め尽くされた写真。

ポルトガルのアゲダで行われる芸術祭アンブレラ・スカイ・プロジェクト
ポルトガルのアゲダで行われる芸術祭のひとつ「アンブレラ・スカイ・プロジェクト」というものらしいです。

たじはるさんはこれを見るのがひとつの夢だったらしく、その夢が叶ったときは本当に感動したと言っていました。

こんなに遠い場所でも、行きたいと強く願って行動していれば、行ける日が来るかもしれない。

自分の好きな場所、行ってみたい場所があるというのは、旅の原動力でもあります。

バックパッカーでもおしゃれを楽しむ

バックパッカーと聞くと、どこか小汚いイメージってありませんか?

僕はあえてそういう雰囲気を出した方が旅人っぽいかなと思って、ヨレヨレのTシャツを着たり、ヒゲを伸ばしてみたりしていましたが、やはり女性は常におしゃれでいたいもの。

どちらかというと優雅な旅行というのが憧れなんだと思います。

たじはるさんはバッカパッカー=汚いという印象を払拭したく、おしゃれも楽しんでいます。

モロッコのサハラ砂漠でラクダと写真を撮るたじはる
しかもいつも着ている好きなブランドの服というわけではなく、現地に合った服装でおしゃれをするというルールを決めているから、旅の雰囲気もしっかり出ています。

高いブランド服を着ることだけがおしゃれじゃないし、旅をしているときはおしゃれを楽しめないわけじゃない。

ちょっとした工夫でおしゃれはできるし、旅もよりいっそう楽しくなります。

時にはアクティビティにも挑戦

たじはるさんはバンジージャンプを飛んだり、世界最速のジェットコースターに乗ったり、アクティビティにも積極的にチャレンジしています。

バンジージャンプとかやってみたいけど、できる勇気がありません。たじはるさんのチャレンジ精神はすごいです。

でもそういったアクティビティに挑戦しているからこそ、旅の面白さはよりいっそう広がります。

パラグライダー体験で、普段は見られないような景色も見れたそうで、その時に撮影したトルコのパムッカレの写真も本書に載っているので、ぜひ見てみてください。

ユニークなホテルに泊まるのもあり

ちょっと変わったユニークなホテルに泊まるのが好きみたいです。

本書ではボリビアのウユニ塩湖に行ったときに泊まった、塩のホテルが紹介されていました。

講演会のときにはアラブ首長国連邦のアブダビで泊まった、砂漠の中にあるリゾートホテルの話をされていて、とても印象に残っています。

今までゲストハウスに泊まることが多かったですが、たまにはそういうユニークなホテルにも泊まってみようかなと思いました。

自分次第で人生は大きく変わる

世界には知らないことがたくさんあります。

旅をするということは知らない世界に飛び込むということでもあります。

海外なんて誰かと行っても最初は不安だったし、一人なんてもっと不安。

ましてや女の子が一人で旅をするって、本当に勇気のいることだと思います。

でも本書には、その勇気のいる一歩を踏み出したことによって、たじはるさんが見てきた素晴らしい世界の写真が載っています。

こんな変わったホテルがあるんだとか、こんなに可愛い階段があるんだとか、こんなにカラフルな建物があるんだとか、こんなに綺麗な景色があるんだとか、きっとワクワクが止まりません。

写真がメインですが、ところどころにたじはるさんの思いが綴られています。

ワクワクするだけでなく、自分次第で人生は大きく変わるんだと、一歩を踏み出すことの大切さを感じられる本です。

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