ノートルダム大聖堂はパリの真ん中、シテ島にあるローマ・カトリック教会の聖堂。
全長は127.5mあり、身廊の高さ32.5m、幅12.5mの大きなゴシック建築の建物です。
シテ島はセーヌ川沿いにあり、1991年にはノートルダム大聖堂周辺の文化遺産とともに、「パリのセーヌ河岸」としてユネスコ世界遺産に登録されました。
ちなみにノートルダムとはフランス語で「我らが貴婦人」という意味があり、これは聖母マリアのことを指しています。
ノートルダム大聖堂の歴史
1163年に司教モーリス・ド・シュリーによってノートルダム大聖堂が建設されることになりました。
完成したのは1225年のこと。大聖堂には左右に高い塔がありますが、その2つの塔は1250年頃までかかり、全体の工事も最終的には1345年頃まで続いていたそうです。
その後長い間パリの歴史を見守ってきたノートルダム大聖堂でしたが、1789年に起きたフランス革命では他の教会と同じように被害を受けました。
ナポレオンの戴冠式・ヴィクトルユーゴーの小説の舞台にもなった
1804年、帝政を宣言したフランスの英雄ナポレオン・ボナパルトの戴冠式がノートルダム大聖堂で行われました。
戴冠式の様子が描かれた絵はルーブル美術館にて展示されているので、ルーブル美術館に行く機会があればぜひ見てみてください。
また1831年に出版された、フランスの有名な文豪ヴィクトル・ユーゴーによる小説「ノートルダム・ド・パリ」の舞台になったのもノートルダム大聖堂。
その小説がフランス革命によって損傷したノートルダム大聖堂が修復されていくきっかけになったともいえるほど大きな影響を与えた作品です。
「ノートルダム・ド・パリ」を元に「ノートルダムの鐘」というディズニーの長編映画も出来たり、舞台化もされて2016年には日本で劇団四季による公演が行われました。
そんなノートルダム大聖堂は現在、パリ大司教座聖堂として使用されています。
ノートルダム大聖堂の見所
今となってはノートルダム大聖堂はパリにおける重要な観光スポットのひとつ。
連日多くの観光客がここを訪れます。
荘厳な外観と綺麗なステンドグラス
その見所はまずその大きさ。近くで見るとかなり大きく感じます。
横から見るとこんな感じ。
ファサード(大聖堂の正面)の彫刻や装飾も細かく施されているので中に入る前に注目してみてください。
中に入ると綺麗なステンドグラス、
バラ窓があります。
入場料は無料ですが、屋上に上がるのは料金がかかります。
僕は登っていないですが、入ってすぐのところに螺旋階段があるので、そこから屋上に登るとパリの街並みを一望できるそうです。
創建850年を迎えた2013年に付け替えることになったノートルダムの鐘も見ることができます。
ノートルダムの鐘は今でも8時から20時までの間は15分おきに時報として使われています。
パリからの距離はノートルダム大聖堂が起点
パリの中心に位置しているノートルダム大聖堂。パリから◯◯kmという距離を測る起点となっています。
いわゆるパリから0kmの場所がこのノートルダム大聖堂で、大聖堂の正面広場には「POINT ZERO」「DES ROUTES DE FRANCE」という文字が刻まれた円盤が埋め込まれています。
関東大震災やパリのテロのときもミサが行われた
ノートルダム大聖堂は毎日決められた時間にミサが行われていますが、なにか大きな出来事が起きたときにもミサが行われて多くのパリ市民が集まります。
例えば2011年3月11日に日本で起きた東日本大震災。多くの方が被災し命を落とした、僕たち日本人にとっては忘れることのできない大きな災害が起きたとき、遠く離れたフランスでも日本の人々のためにミサが行われ祈りを捧げてくれていました。
2015年にはパリで同時多発テロ事件が起きてしまいました。そのときも追悼のミサがノートルダム大聖堂で執り行われ、大聖堂の正面広場にも多くのパリ市民が集まりました。
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