タイの首都バンコクにはたくさんの寺院がありますが、中でも寺院巡りで欠かせないのがバンコク最古の寺院ともいわれているワット・ポー。
ワット・ポーは大きな寝釈迦仏で有名です。
詳しく知りたい方は【バンコク最古の寺院ワットポーで横たわっている46メートルの大仏】をご覧ください。
ワットポーに行ったら寝釈迦仏を見るだけでなく、やってほしいことがもう一つあります。
それは煩悩の数だけコインを入れること。
煩悩を捨てる108枚のコイン
順路通りに進みながら、寝釈迦仏の足の方から裏にまわると、壁に沿って鉢が108個並べられています。
108というのは煩悩の数。この108の鉢にコインを1枚ずつ入れていくことで煩悩を捨てることができるといわれています。
ここに20バーツを入れて、たくさんの25サタン硬貨が入った器を手に取ります。
タイの通貨は基本的にはバーツですが、サタンという小銭もあって、日本でいう◯◯銭みたいなもんです。
あとは交換してもらったサタン硬貨を順番に鉢に入れていくだけ。
多くの観光客が寝釈迦仏を見たあと、108のコインを順番に入れていました。
鉢の中もコインがいっぱい。
煩悩の数はなぜ108なのか
日本でもよく除夜の鐘で煩悩の数(108回)鐘をつくとかありますが、そもそもなぜ煩悩の数が108となっているのか、気になったので調べてみました。
煩悩とは
そもそも煩悩とは、仏教における教えのひとつで心の乱れのことをいい、人の心を惑わせる欲望だったり、苦しませる元になっているものです。
あらゆる煩悩から解放された状態を涅槃(ねはん)といい、修行僧たちは煩悩のない世界をめざして日々修行をしているのだとか。
煩悩の数108の由来
人には六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)とよばれる、感覚や意識を生じさせて迷いを起こす6つの器官があります。
これが煩悩の元になっていて、そのそれぞれに好(好き)・悪(嫌い)・平(普通)という3つの状態があることから、6×3=18の煩悩があると。
さらに、浄(綺麗)・染(汚い)という2つがあるので、18×2=36になります。
さらにさらに、この36という数字に過去・現在・未来という3つの時間軸を掛けて、36×3=108になります。
こうやって六根に様々な要素を掛けて導き出されたのが108という数字。
整理するとこんな感じ。
6(眼・耳・鼻・舌・身・意)×3(好・悪・平)×2(浄・染)×3(過去・現在・未来)=108(煩悩)
なにがなんだかよくわかりませんが、これが煩悩の数とされています。
煩悩の数が108あるといわれるようになったのにはいくつか諸説があるのですが、これが一番よく言われている由来みたいです。
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