初めての一人旅って不安ですよね。
しかも海外となると言葉で満足にコミュニケーションもとれないし、日本での常識がまるで通じない。
僕も初めて一人旅をするときはとにかく不安で不安で、ネットで色々調べて情報を集めて、ガイドブック買って予定立てて。
全部が計画通りに進むとは最初から思っていなかったですけど、まさか初日から計画が崩れて、日本の常識が通用しないことを実感するとは思わなかったです。
一人旅に出発するまで
一人旅に出発するまでのことを簡単に説明します。
僕はフランスに留学していたんですけど、留学先の大学の授業は9月から翌年の4月まで。
ビザが一年間だったので、5月以降も少しはフランスにいられるなと最初は思っていたんですが、せっかくだから他の国にも行ってみたいと思って、5月・6月の約2ヶ月間ヨーロッパをまわることにしました。
早めに計画を立てようと思って、年明けには計画を立て始めて、必要なものを買いそろえたり、ネットで情報収集。さらにはパリにブックオフがあって日本の本も値段は高いですが置いているので、ガイドブックの【地球の歩き方】ヨーロッパを購入。
まぁ旅は予想外のことも起きるだろうし、途中で予定変更なんてこともあるだろうと最初から考えてはいましたが、ある程度のルートとか予算や日数の計算とかはしていました。
実際に行ってみないとわからないけど、計画はバッチリ。
泊まるところを予約していたはずなのに
フランスを出発して最初に訪れた国はスペイン。首都のマドリッドに行きました。
旅中は、比較的低予算で泊まることができるホステルなどのドミトリーで泊まろうと思っていて、現地で宿探しをする余裕が最初はなかったので、せめて最初に泊まるところは予約しようと思い、出発1週間前にマドリッドでの3泊分ネット予約しておきました。
長距離バスでフランスパリからスペインのマドリッドに移動し、初めての一人旅で気持ちが高ぶっているなか、予約していたホステルに向かいます。
海外は小さな路地とかでも名前とか細かくつけられたりしているのですが、見た目が普通の家とかマンションぽかったり、ホステルの外観がわかりにくいところもあるので、ホステル探しは慣れるまで大変でした。
まぁこれも旅の醍醐味だろうと思いながら、なんとか予約していたホステルに辿り着きました。
門は鍵が閉められていて、インターホンを鳴らして予約していた旨を伝えます。
中に入れてもらって、受付で名前を言うと、
「KUBOさんですね。3泊予約されています。」と受付の男の人が言ったので、「よかったー、ちゃんと予約とれてた。」と思いました。
でも、そのあと受付の人にこう言われたんです。
「申し訳ないですが、ベッドに空きがありません。」
….
….
しばらく固まる僕。
いやいや意味がわからない。
どちらかというと、受付の人の態度からして、「ごめん、今夜はベッドの空きがないんだ。明日以降は空いているんだけど。」っていう感じの言い方でした。(※その人の喋り方から、僕の主観で訳しています。)
まぁ外国人はフランクに話す人も多いですし態度とかは別に気にしないんですけど、問題は予約していたのにも関わらず、ベッドに空きがないということ。
今泊まっている人が急に延泊をお願いしてきたから、ベッドが埋まってしまったということらしいのですが、そしたら予約しておいた意味がない。
なんで予約していた僕よりも延泊をする人を優先するのか。
どうしたらいいのか聞くと、同じ系列の宿が少し離れたところにあるから、今日だけそっちに行ってほしいとのこと。
なんだ、それを早く言ってよ。
これから他に泊まるところを探さないといけないと思ったので、泊まるところが一応用意されているんだったらありがたい。
そして地図を渡されて、言われたホステルに行きました。
30分ほど歩いたので少し遠かったですが、先は長いので初日から文句ばかりも言ってられません。
ようやく別のホステルに着いて、受付の人に事情を話すと、「あぁ、話は聞いてるよ」と。
「よかったー、今度は問題なさそう」と思ったのもつかのま、「すまないけど、ベッドがいっぱいなんだ」と言われました。
…
…
しばらく固まる僕。
固まる僕を見て、受付のお兄さん(イケメン)に、「これ使っていいから、今日はそこで寝てよ。」と言われて、ブランケットを一枚渡されました。
そしてイケメンに言われて、僕が一人旅初日に泊まったのがここ。
部屋ではなく、受付のそばにある、宿泊客がゆっくり休憩したり、喋ったりするのに使われているスペース。
僕は奥にある黒いソファーで寝ました。
寝ているときでも、普通に宿泊客がスマホを充電しに来たり、本取りに来たり、しまいにはもう一つのソファーに座ってくつろぎだしたり。
もちろんその人たちは何も悪くありません。
むしろその人たちからすると、なんでこの日本人はこんなところで寝ているんだ、邪魔だなぁと思っていたでしょう。
しかしながら、そこでしっかり寝れるほど自分の順応性の高さに我ながら驚きました。物を盗られるんじゃないかと思ってバックパックを抱えて寝ていましたが。
結局1日だけ休憩スペースのソファーで寝て、次の日からは最初に行ったホステルに戻りました。
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