KUBOの話

WELQ問題(キュレーション問題)について今思うこと

去年の12月ぐらいだったかな。

WELQ(ウェルク)というDeNAが運営していたキュレーションサイトが色々と問題になりました。

それから9ヶ月ぐらい経った今、ネット上でもこの話題について見る機会が減ったんですけど、WELQ問題が起きたときに思ったことと今思うことは少し違うかったりします。あくまで個人的な見解ですけど。

そもそもWELQ問題って?

何が問題になったのかというと、WELQは医療とか健康に関する記事を扱っていたんですけど、その記事に医学的に明らかに嘘の情報が書かれていたり、記事の文章や画像は他のサイトからパクっていたということ。

あと、「死にたい」っていうキーワードに対する検索結果で、上位表示されていたWELQのページでは転職サイトへの誘導(アフィリエイトという広告収入を得るための誘導)が行われていたことも、「死にたいと思っている人を相手にお金を稼ぐなんて…」とモラル的な問題が問われました。

WELQから広がるキュレーション問題

で、キュレーションサイトというのは何かというと、ネット上の情報とかを集めて「◯◯のまとめ」みたいな感じで1つの記事にまとめたりしているサイト。

たぶん普通に生活しているとキュレーションサイトっていう言葉すらあんまり聞かなかったと思いますけど、僕がWebの勉強を初めたときにちょうど流行り出した時期だったので、その頃から知っていました。

そのときはWebの知識に乏しかったものの、「これって著作的にどうなの?」って疑問に思っていて、数年前から「そのうち問題になるだろうなー」となんとなく思っていたら、急にWELQ問題が。

DeNAはキュレーション事業に力をいれていて、サイトも10サイトほど持っていましたが、全部閉鎖した?のかな。

数十億円も投資していましたし、かなりの痛手だったと思います。

でも記事や画像の盗用とかって、WELQに限ったことじゃないんですよ。他のキュレーションサイトでも当たり前のように行われている。

WELQ問題を発端に、他の会社が運営しているキュレーションサイトもいくつか閉鎖しましたけど、ほとんど残っているんじゃないですかね。

問題になったときに思ったこと

WELQ問題をはじめ、キュレーションサイトとしてのあり方みたいなのが問われた大きな問題。

キュレーションサイトに対して多くの批判がありましたが、僕も同意見でした。

他の人が書いた文章や撮った写真を無断で使って記事を大量生産し、アクセス数を増やして、広告収入を得る。それはせこいなと。

しかも企業側は記事を書く場所というプラットフォームを提供しているだけで、パクリ問題は記事を書いている人たちの責任だと、責任を丸投げ。

文字数も多くなるようにとか、タイトルによって適切なキーワードを多く入れてとか、SEO対策もされていました。SEO対策自体は悪いことじゃないですけど、記事のほとんだがコピペって。。

「ちゃんと自分の言葉で書こうよ」とそのときは常々思っていました。

僕にとってはWELQ問題自体はどうでもよくて(普段からWELQを見ていなかったから)、一番気に入らなかったのは、旅記事を発信している某キュレーションサイト。

たとえば、「世界で見てほしい絶景5選」という記事があって、「本当にその景色見たことあるの?」みたいな内容になっていたり、「パリのおすすめ観光スポットランキング」みたいな記事にモンサンミッシェルが入ってあったり。

世界一周したことがある人が世界中の景色を見た上で、僕はこの5つがみんなに見てほしい絶景ですっていうスタンスで記事を書いているならまだしも、記事のほとんどは引用だし、なぜその5つなのか疑問に思うことも多いし。

まぁ世界で見てほしい景色はいくらでも言いようがあるけど、パリのおすすめ観光スポットのランキングにモンサンミッシェルが入っているのは、モンサンミッシェルがあるのはパリじゃないから事実としておかしい。

フランスに留学していたので、実際に自分が経験して知っている事実と全然違うことが書かれていることに、「いや、違うから」とつっこみたくなりました。

時間が経って今思うこと

長くなりましたがここからが本題です(笑)

キュレーションのパクリ問題、信用問題に関して、時間が経った今に色々考えてみました。

僕もそういったキュレーションサイトの体制に対してはさっきも書いた通り批判的な意見を持っていたので、このブログでは自分の言葉で書くことを心がけてやってきました。

ブログとして日々の出来事を僕がだらだらと書いても誰も読まないと思うので、旅で経験したことを書いたり、カメラやWebの技術的な情報を書いたり、メディアサイト的な要素も入れて、ブログメディアという位置づけで運営しています。

旅記事に関しては、基本的に自分が行ったことがある国のことしか書いていません。いずれ世界一周する予定なので、「世界で見てほしい絶景5選」という記事をそのうち書こうかと思っています。

かれこれ1年ちょっとこのブログメディアを運営して、自分で全て記事を書いているんですけど、記事を書くことの大変さを知りました。

文章を書くのってもっと簡単だと思っていましたし、自分の経験を書けばオリジナリティが出て、記事を読んでくれる人が増えるものだと思っていました。

でも実際は、記事を書くのに2,3時間かかったりしますし、記事ネタや構成を考えたりするのも思った以上に大変。自分の経験を書いたところで、よっぽどの有名人でない限り、PV(ページビュー)数が劇的に増えるわけではありません。

そこで、問題となったキュレーションサイトと比較してみました。

WELQが問題になったことで、MERYというファッション情報を中心とした女性向けメディアも閉鎖に追い込まれたんですが、このメディアはアプリにもなっていて、女性たちの中でかなり人気のメディアでした。

少し前に見た記事で、MERYがなくなったことに対する女子高生の意見でこんなことが書かれていました。

「MERYはファッションサイトなのになんで閉鎖になるの?」

「記事を盗用しているとか著作権は気にならない」

などなど。

これらの意見はつまり、

「WELQのような医療情報を扱うサイトなら嘘の記事があれば問題になるのはわかる。でもファッションは人によって価値観違うしよくない?」

「文章をコピペしてるとか画像をパクっているとかどうでもいい。著作権もどうでもいい。うちらは情報が得られればそれでいい」

ということ。なるほど。なんか女子高生の素直な意見に納得してしまいました。

MERYもDeNAが関わっていて、記事の内容だけでなくサイトの運営体制なども問題となって閉鎖になったわけですが、実際にMERYを使っていた人はかなりたくさんいたんです。

やり方の善悪は抜きにして、ユーザーの満足度はかなり高かったということ。

たしかに僕もよく考えてみたら、以下のような2つのサイトがあったら後者を選ぶ。

  • オリジナリティある記事が1日に1回更新されるサイト
  • オリジナリティはない記事(パクリかもしれない記事)だけど毎日新しい情報の記事が100記事更新されるサイト

ユーザーが求めているのは、毎日飽きない大量の新しい情報。それがたとえパクリ記事だったとしても。

キュレーションサイトに対して批判的な意見を持っている人の多くは、ユーザーではなく、僕を含め他のブログやサイトを運営している人たち。

オリジナリティもない大量生産された薄い内容の記事で、いろんなサイトから文章や画像をパクっているのに、稼ぎやがって。俺たちは真面目に時間かけて記事書いているんだぞという不満です。

でも純粋に結果だけ見てみれば、僕のブログメディアも含め、多くのブログやサイトは、それら問題になったキュレーションサイトに「ユーザーをどれだけ満足させているか」という点では負けているんです。

なぜならユーザーはキュレーションサイトによって毎日新しい情報(パクリ記事かどうかは気にしない)が手に入っているんだから。

もちろん嘘の情報はよくないですが、全部が全部嘘の情報ではないし、引用元がちゃんとした媒体だったらむしろ正しい可能性が高い。

僕が言いたいのは、見方を変えればキュレーションサイトは必ずしも悪ではないということ。僕はかなり批判的な感情がありましたが、今となって色々考えてみると、正しいキュレーションサイトのあり方もあるかなと。

もちろんその体制づくりは大変ですが。

僕はまぁこのブログメディアを細々と長く続けていこうと思っている次第です。

キュレーションサイト問題に関して、女子高生に色々教えられましたという話でした。おわり。

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