2018年6月30日(日)から8月26日(日)まで奈良で開催されている『川島小鳥写真展「つきのひかり あいのきざし」〜尾野真千子と川島小鳥〜』の招待券をいただいたので行ってきました。
川島小鳥さんは、独特の空気感のある作品で若者から支持がある写真家。今回の展覧会では、奈良県出身の女優・尾野真千子さんと二人だけで巡った台湾と奈良をモノクロ写真で撮り下ろしたとのこと。
場所は入江泰吉記念奈良市写真美術館
写真展が開催されている場所は、奈良県の新薬師寺の近くにある「入江泰吉記念奈良市写真美術館」。
平成4年に亡くなられた、写真家の入江泰吉(いりえたいきち)さんという方の作品を収蔵している美術館で、建物は建築家・黒川紀章さんによるものです。
バスで行く場合は、バス停から10分ぐらい歩きますが、僕は車で行きました。
車だと美術館から50mほど離れた場所に、1時間まで無料の駐車場があります。
尾野真千子さんの自然体な感じがとてもよかった
写真美術館の中に入るとある大きな階段を降りると、写真展があります。
中は写真撮影が禁止だということで、美術館公式サイトの展覧会ページに載っている写真だけ紹介します。
出典:川島小鳥写真展「つきのひかり あいのきざし」~尾野真千子と川島小鳥~ | 入江泰吉記念 奈良市写真美術館
こういった写真が一つの部屋にびっしり並べて展示されています。
中には空や犬の写真も一部あるのですが、9割8分尾野真千子さんの写真でした。
カップルで旅行にいった際に彼氏が彼女を撮ったような写真ばかりで、どれも尾野真千子さんの自然体な感じが現れていました。
笑っているところや無表情のところ、飲んだり食べたりしているところ、はしゃいでいるところ、走っているところ、電柱にキスしようとしているところ、布団のシーツにくるまっているところ、顔の鼻から上を水から出しているところ、綿みたいなものを眉毛やヒゲにしているところなど、色々な写真があって面白かったです。
川島小鳥さんの作品について詳しくないので、どれだけ川島小鳥さんっぽさが出ているのかわかりませんが、尾野真千子さんファンにとってたまらない写真展だと思います。
僕は、尾野真千子さんが少し寂しそうな表情をしながら遠くを見ている写真が好きでした。
どこかの小道で撮られたような写真だったので、おそらく風景を見ているわけではなくて、まるで近くにいた人が遠くに離れていってしまうのを見届けているような切ない感じがあって、それが一枚の写真で表現されているのがすごいのと思うのと同時に、単純に「なんかこの写真いいな」って思えるような作品で、むちゃくちゃ印象に残っています。
川島小鳥さんも次のようなコメントをされていました。
「真千子さんが目の前に立っているのを見ると、ふいに切ない気持ちになる。世界にたったひとりでいるような、さみしさを感じる。それは台湾の街中でも、奈良の山奥でも変わらない。何かとても美しい何か。ふたりで共有した時間の中で、写真に残せたものは何だろう。」
さみしさを感じるという部分にすごい同感。真千子さんが僕の目の前にいたことはありませんが(笑)
笑顔に無邪気さや明るさ、元気さもありますが、どこか寂しさを抱えているような表情をされているのが、写真にも現れていたなぁと思います。
「奈良を愛した文士と高畑界隈」展も同時開催』
この時は、川島小鳥写真展「つきのひかり あいのきざし」の他に、『入江泰吉「奈良を愛した文士と高畑界隈」展』も同時開催されていました。
入江泰吉さんが撮った文化人たちのポートレートと、奈良の風景写真が展示されており、文豪・志賀直哉をはじめ、會津八一(歌人・書家)や亀井勝一郎(小説家)など多くの文化人たちを撮った作品がありました。
出典:入江泰吉「奈良を愛した文士と高畑界隈」展 | 入江泰吉記念 奈良市写真美術館
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