コーヒーを一口飲んだあとに口の奥で広がって、まったりと味わえる深い旨味「コク」は苦味とも相性がよく、良い香りも生まれます。
コクを生み出す成分にはどのようなものがあるのか、コクが人気のコーヒー豆、深いコクをつくりだすコーヒーの淹れ方について書きたいと思います。
コーヒーのコク成分とは
まず、コーヒーのコクに関わっている成分についてですが、以下の3つがあります。
- 脂質
- リンゴ酸
- フリルメタンチ
脂質
コーヒーのコクを生み出す成分のなかで、一番影響しているのが脂質です。
脂質と聞くと味もないしコクと関係があるとは意外なんですが、実は脂質がコクの元と言っても過言ではないぐらい深い関係のあるもの。
また、脂質に香り成分が溶け込んで口に残ることで、豊かな香りが生まれます。
リンゴ酸
リンゴ酸は生豆に含まれています。
名前に酸とつくだけあって、酸味成分としての要素もあるんですが、コクの旨味を高める作用があるともいわれているのだとか。
フリルメタンチ
フリルメタンチというのは香りを生み出している香気成分です。
焙煎した後は少しずつ減っていってしまいますが、フリルメタンチもコクと関係がある成分だといわれています。
コクが良いコーヒー豆の種類と焙煎度
コクが人気のコーヒー豆にはブルーマウンテンやグアテマラの豆があります。
ブルーマウンテン
ブルーマウンテンは香りもよく、芳醇なコクが特徴的で、「コーヒーの王様」と呼ばれています。
ジャマイカ・ブルーマウンテン山脈の一部で栽培されています。
僕も好きなコーヒー豆のひとつ。とても美味しいです。
グアテマラ
グアテマラのコーヒー豆は南米のグアテマラで生産されています。
グアテマラも香りがよくてコクが深い。
栽培されている地域によって、多少味が違うそうなのですが、一般的にバランスの良い味わいが特徴的だと知られています。
中深煎りローストの豆がコクが強い
『コーヒー豆の焙煎(ロースト)について!焙煎度は8段階もある?』でも書いてあるように、コーヒーの焙煎には全部で8段階あります。
浅煎りだと酸味が強くなり、深煎りだと苦味が強くなります。
ではコクが良いのはどの段階かというと、シティローストやフルシティローストといった、中深煎りがいいといわれています。
コクが生まれて高まっていくのが中煎りから深煎りにかけてだからです。
ただし、深く煎りすぎると苦味が強くなりすぎてしまいます。
僕もそうですが、コクが好きな人には、苦味や酸味、香りなどがバランスよく、さらにコクが味わえるブレンドコーヒーが合っているかなと思います。
コクは淹れ方でコントロールできる
コーヒーのコクを楽しみたい方は、中深煎りのコーヒー豆を選ぶというのもポイントですが、豆の挽き方やドリップの仕方で味わいが変わります。
よりコクを高めて仕上げるために、細挽きのコーヒー豆を使い、お湯を注ぐときに90℃前後の適温で十分蒸らすのがいいです。
細挽きのコーヒー豆を使う
コーヒー豆を細く挽いた方がコーヒーの成分が抽出されやすくなります。
そのためコクを出したいときには、細挽きのコーヒー豆を使うのがおすすめ。
ただし、細挽きだと苦味成分も同じように抽出されやすくなるので、少し豆の量を減らすとか、後で説明するお湯の淹れ方で工夫するのがいいかと思います。
適温で十分蒸らす
苦味成分を出したいときには高温のお湯をゆっくり注ぐのがいいのですが、コクを出したいときには90℃前後のお湯を挽いたコーヒー豆にまんべんなく注ぎ、十分に蒸らすのがポイント。
少し蒸らしてから淹れるとコクのある、バランスの良い味わいに仕上がります。
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